コース設計者 トム・ワトソン
気軽さの中に挑戦心を掻き立てる理想のコースが完成
はじめてここに訪れた時、まるでパラダイスのような自然に心が躍ってしまいましたよ。青い空、温暖な気候、どこまでも広がる数え切れない松林。驚きでした。そして「松林に広がるコース設計を手がけたい」という、私の願いどおりに、理想のコースが完成しました。美しくて、戦略的、気軽にプレーできながらもハイレベルの人の挑戦心もかきたてる。ぜひ、ゴルフを愛するすべての人にプレーしていただきたいと思います。なぜなら、世界で唯一、私の名前がついたコースなのですから。
トム・ワトソン氏より30周年お祝いコメント
コースアドバイザー 渡辺 司
アベレージゴルファーも初心者でもコースマネジメントを楽しむ
トム・ワトソンの思想をそのままに、リニューアル
もともとこのコースを設計したトム・ワトソンの素晴らしさがあるからです。ほんとに、よく知恵を絞っていますし、僕個人としては、フェニックスカントリークラブよりも、このワトソンコースが好きなんですよ。だって、面白いし、とても戦略的ですからね。今回の改造のポイントのひとつは、どんなレベルのゴルファーでも楽しめる、というコンセプトなんですよ。ただ単に難しいとか易しいとかという印象ではなく、もう少し突っ込んで、例えば、シングルプレーヤーでも、チャレンジ意欲が湧く。逆に、ほんとに初心者の女性ゴルファーでも、ホールによってはパーやボギーというスコアでまとめられる。そんなコースになって欲しいという気持ちを念頭に、僕も一生懸命に知恵を絞りました。ワトソンは、世界一流の選手でコース設計にも造詣が深いので、オリジナルコンセプトは、世界レベルの戦略的なデザインになっています。だから私も大好きなんですよ。ショットの精度だけでなく、コースマネージメントも駆使して、点と点を狙っていくという面白さがあるのです。 私は、そのオリジナルコンセプトを決して崩すことをせずに、もうちょっとアベレージゴルファーや初心者まで楽しめる方法を選びました。そのひとつが、エンジョイティというティグランドです。初心者や女性ゴルファーでも、そのホールの距離をグッと短くして、パーやボギーが獲れるチャンスをつくりました。だって、たとえ初心者といえども、パーもとりたいし、ボギーで収めたい。ダブルボギーやそれ以上のスコアばかりが、スコアカードに並んだら楽しくない。むしろ、パーが獲れた、ボギーで収められた自分を知ってほしいわけです。すると、ショットがまだ初心者レベルでも、スコアメイクの楽しさや、どうしたら好スコアで上がれるかを学習できるんですよ。これも大切なことなんです。